
民俗食の代表 梅干について
梅干の発祥
諸説ありますが、梅は中国が原産地だと言われています。
最初は「解熱や下痢止めの薬」という形で伝わりました。
記録によりますと、奈良時代にはすでに漢方薬として梅が食べられていました。
当時は梅の実を燻製させて作った「烏梅(うばい)」というモノで、黒い色をしていたようです。また日本最古の医学書「医心方」(平安中期)では、梅干の効用が既にとりあげらています。
梅干の歴史
平安時代「塩漬けした形」となって登場しました。現在の形に近く、梅干のルーツと言えます。室町時代この頃には武士たちの間で食卓に並ぶおかずの一つになっていました。
つまり、ご飯と梅干を一緒に食べ始めたのもこの時代からです。とはいっても、梅干はまだまだ高級食品だったので一般庶民の間には普及されていませんでした。
戦国時代保存食としてはもちろんのこと、合戦中の傷口の消毒や伝染病の予防などに使われていました。武士にとって必需品の一つだったのです。
また梅干は、見るだけで勝手に口に唾液がわくので、のどの渇きを潤す目的としても重宝されていたようです。
江戸時代
一般家庭の食卓にも梅干が並び、普通に食べられるようになったと言われています。
赤じそで着色した(赤じその葉で漬けた)梅干も登場し、普及していきます。
明治時代
明治十一年に和歌山でコレラが発生した際、梅干の殺菌力が見直され需要が急増しました。また日清戦争の頃、軍医が外地で伝染病にかかった兵士に梅肉エキスを与えて完治させ、梅干の薬効を実践しました。
◆梅干の効果効能
※インフルエンザウイルスに
梅酢から抽出したポリフェノールが、微量でインフルエンザウイルス等に強い増殖抑制作用や消毒作用があり、安全性も高いことが分かりました。
※アルカリ性食品
酸性食品をとりすぎると血液が汚れて流れにくくなります。梅はカリウム・カルシウム・マグネシウム・鉄分などアルカリ性ミネラルを含む食品。酸性食品中心(加工食品など)の食生活を改善し、血液を弱アルカリ性に保つ手助けをしてくれます。
※疲労防止・回復
梅にはクエン酸が多く含まれており、疲労防止、疲労回復に効果があると言われています。腸から吸収された食物は、分解されて炭酸ガスと水となり、その間にエネルギーが生み出されますが、このサイクルが円滑に回転しないと多量の乳酸がたまり、慢性疲労に陥ってしまいます。このサイクルを円滑にするのがクエン酸なのです。
※カルシウムの吸収率を高める
日本人が不足している栄養素であるカルシウムは非常に吸収されにくい栄養素です。梅に含まれるクエン酸はカルシウムの吸収を助けます。
※雑菌から体を守る
お弁当に梅干を入れると腐敗しにくいことはよく知られています。これと同じように梅干の酸は胃腸内の病原菌を殺菌、繁殖を抑える効果があると言われています。
◆日本一の梅産地である和歌山県
その中でも紀州南高梅発祥農園で丁寧に昔ながらの製法を守って作られている梅干を弊社で販売しております。一日一個の梅干を食べて、健康な毎日を送りましょう。