乳酸菌たっぷりお漬物のお話

漬け物はなぜ腐らない? 漬け物と乳酸菌の関係

漬け物は腐りにくいですね。

これはどうしてでしょうか?

漬け物ってのは基本塩漬けにします。

塩を振ることで野菜自体の水分を抜き、余分な水分を取るわけですが、もう一つの理由は腐敗菌などの悪玉菌を塩が殺菌するからなんです。

生物が活動するには基本的に水分が必要ですが、塩分が水分を抜いてしまうので、腐敗菌などの悪玉菌は生きてゆくことが出来ません。

しかし、乳酸菌は塩分の高い環境でも生き残ることが出来ます。

乳酸菌の一人勝ち

さらに、ライバルのいなくなった漬け物では発酵菌(乳酸菌)が一人勝ちし、長持ちするのです。糠づけなどの発酵漬け物は食品は保存が出来、長い間食べる事が出来るというわけです。

乳酸菌は活動するときに乳酸を出して、周囲を酸性にしていきます。微生物の多くは極端に酸性になったりアルカリ性になると活動できなくなる。だから、乳酸菌発酵された食物ってのは腐りにくくなるのです。

とはいえ、最近の市販の漬け物は減塩志向のせいで本来の作り方より全然塩分が少ないから、割とすぐ腐ったりします。昔ながらの製法で作ったしょっぱくて固いタクアンなんかは、市販品より断然長持ちします。

一夜漬けや浅漬けは保存には向かない


発酵食品と呼べない漬物、一夜漬けや浅漬けなどはどうなっているかというと、まだまだ菌が繁殖する余地があります。

なので、浅漬けをご賞味される場合は他の菌が繁殖する前に食べてしまわないといけませんし、作る時も菌の介入に十分注意する必要があります。

乳酸発酵した漬物と違い、空気中の雑菌が後で入ったり、悪い菌が後で増える余地がまだ残っています。ですから、浅漬けは保存にはまったく向いていません。

さらに、乳酸菌などの菌も発酵した漬物に比べ相当少ないですから、浅漬けは発酵食品とは言えませんね。

乳酸菌は腸まで届くか?

発酵漬け物は乳酸菌が豊富なので、是非腸内で活動して善玉菌を作ってほしいものです。

しかし、残念ながら乳酸菌というのは、99%が胃酸で死んでしまいます。

ですから、生きた乳酸菌が腸まで届くことはほとんどないと言われています。
この死滅してしまう原因のひとつが人間の体がもつ免疫機能です。 人間の体は、外部から入ってきた菌に対して攻撃を行うのです。その結果、胃酸などでほとんどが死んでしまうのです。

さて乳酸菌は大きく分けて二種類あります。

動物性乳酸菌と植物性乳酸菌

乳酸菌は大きく分けると二種類います。
ヨーグルトやチーズ等の動物性の場所で発酵を行うものを動物性乳酸菌と言い、
漬物やお酒など、植物の場所で発酵を行うものを植物性乳酸菌と言います。
漬物に含まれる乳酸菌は植物性乳酸菌になります。

実際に発酵している沢庵漬けや、ぬか漬け、しば漬け、すぐき漬けなどに植物性乳酸菌が含まれています。

植物性乳酸菌の強さ

乳酸菌のほとんどは腸に届かず死んでしまうと書きましたが、植物性乳酸菌はなんと生きたまま腸まで到達します!

植物性乳酸菌は動物性乳酸菌に比べて塩分に強いのです。
人間の胃の中は平均して酸の度合いがph3程度と言われておりますが、それくらいの環境であれば生存し、腸まで到達します。また、酸だけでなく塩にも耐性を持っています。
確かに植物性乳酸菌は漬物や味噌など、塩分が高く周りの環境が劣悪なところでも生存し、発酵することができるので強いです。
それに比べて動物性の乳酸菌は、ミルクという好環境で育った乳酸菌ですので強さや耐性という面では植物性乳酸菌に劣るようです。 ですから、ヨーグルトの中の乳酸菌は生きたまま腸に到達するのは難しいのです。

植物性乳酸菌の効果

腸まで生きて届く植物性乳酸菌には、直接悪玉菌を退治する効果があります。アルカリ性の環境を好む悪玉菌にとって酸性の環境はとても苦手です。乳酸菌は乳酸を産生するので腸内を酸性に変えてしまうので悪玉菌が生存することは出来なくなるのです。

漬物に含まれる主な乳酸菌

ひとくちに乳酸菌といっても実は様々な属や種類があり、その数は現在30を超えます。
主に漬物に含まれる乳酸菌をピックアップしました。

リューコノストック・メセンテロイデス菌

乳酸以外にも酢酸を産生するため、漬物の酸味をつくる働きがあります。
腸内を酸性にする力を持つため(悪玉菌は酸性に弱い)主に整腸作用があると言われています。

エンテロコッカス・フェカリス菌

マクロファージの活性化、ヘルパーT細胞の活性化、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性化をする働きがあり、主に免疫力の向上効果があると言われています。

ラクトバチルス・プランタラム菌

整腸作用の他にも免疫力の向上作用、免疫細胞のバランス改善によるアレルギー症状の予防・緩和・軽減作用があると言われています。
他にも大腸菌O-157の腸管付着を抑制する働きがあると言われています。

ラクトバチルス・ブレビス菌

自身でも酢酸を産生し、酸に対して非常に強い。胃酸でもほとんど死なずに腸に到達するらしい。整腸作用の他にも免疫力の向上作用があると言われています。

このように漬け物に含まれている乳酸菌はとても良い腸内環境を整えてくれそうですね。

まとめ

漬け物は植物性の乳酸菌を腸まで届けてくれる発酵食品で、腸内環境の改善に非常に役に立つ食品です。

発酵した良いおいしい漬け物を取ってゆきましょう!

 

 

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