
健康寿命を伸ばすには どうしたら良い?
平均寿命が伸びています。
平成29年簡易生命表(厚生労働省)を見ると、0歳児の平均余命は男性が81.09歳、女性が87.26歳まで延びています。
そして、世界の統計データで見ても平均年齢の長期上昇傾向は明らかです。
今後も、しばらくは延び続けると予測されています。
乳児死亡を除くと男性が85歳、女性は90歳に近づいています。
平均寿命と健康寿命
とは言え、これは平均寿命の話。
大事なのは日常生活が制限なく送ることが出来るいわゆる「健康寿命」です。
いくら寿命があると言っても健康でなければ意味がありません。
平均寿命と健康寿命との差は、日常生活に制限のある「健康ではない期間」を意味します。
2015年において、この差は男性9.13年、女性12.68年でした。
この期間は要介護の期間となります。
この期間が長いと、本人や家族の費用の問題であることは勿論、社会的な問題となります。
できるだけ平均寿命と健康寿命の差を小さくすることが大切です。
つまり、元気で自立できる=健康寿命をいかに伸ばすかが問題となります。
健康寿命を伸ばすには
要介護になった原因
自立した健康寿命を伸ばすには、
介護が必要になった原因を明らかにする必要があります。
すると次のような事がわかりました。
要支援・要介護状態への移行する原因は
「運動器の障害」、次いで「脳血管障害」、
「認知症」の順となっています。
まず、運動器の障害とは骨折などで歩行が困難になった場合が多いです。
⇒ 対策としては普段から運動をして筋肉量の減少を防止する事が大切です。
また骨粗鬆症になると骨折しやすくなります。
カルシウム分の不足を補う食生活も大切ですね。
次に脳血管障害については、脳梗塞などが原因です。
⇒ 高血圧などの生活習慣病の対策が大切です。
生活習慣の見直しや運動が大切なことはいうまでもありませんが、食事だけで補えない
栄養素を補給するためにサプリメントや健康食品を取ることも1つの案です。
認知症については
脳血管障害とも結びつきますが、
主に脳血管性とアルツハイマー型の二つに分けられます。
脳血管性認知症は、脳梗塞後に発生しやすいと考えられている認知症のため、
多発梗塞性認知症とも呼ばれています。そのため、予防方法の基本は脳血管疾患の食事と共通しています。
アルツハイマー型は脳内に以上タンパク質であるアミロイドβが付着することで脳神経が萎縮・消滅する病気です。
⇒ 予防策としては運動は勿論大切ですが、食事について見てみましょう。
認知症の予防になる食べ物
- 魚
- 緑黄色野菜、豆類、果実類
- カレー
- コーヒー
- 緑茶
- 赤ワイン
これらのポリフェノールを多く含む食品が良いことがわかっています。
頭や体を使う運動
適切な運動は、生活習慣病からの認知症発症のリスクを下げるだけではなく、脳を含めた全身の血行も改善してくれます。
スポーツや運動は、脳を活性化することにもつながります。
また、認知症になっても、自転車に乗るなどいわゆる体で覚えたものは失われにくいものです。
運動ではなくても、楽器の演奏や、編み物などの手芸、料理などの手作業など、体の一部を使う活動を通して、脳を活性化できる生活習慣も効果的です。
健康に気を配る習慣を持つ
以上述べたような事はすぐに効果が出るものではありません。
要介護になる平均年齢が男性、女性とも75歳前後ですから、少なくとも10年くらい前から
生活習慣を変えて、健康に気を配る習慣を持ちたいものです。
現在はインターネットやスマホの普及で、カンタンに健康に関する情報が入手できるようになりました。
早い段階から健康に関する情報に敏感になることが、ひいては健康寿命を伸ばし、楽しい老後を送るために大切だと思います。