
血液をサラサラにするには 動脈硬化との関係は?
超長寿社会の中で死因トップはガンですが、第2位は心臓、脳などの血管の病気なんです。
ドロドロの血液は悪く、サラサラの血液は良い。よくそんな話を聞きますが、これは動脈硬化と、どんな関係があるのでしょうか。
ドロドロの血液って、どんな状態?
ドロドロの血液にも、いろいろなタイプがあります。
- 食べすぎや飲みすぎなどが原因で、血液中の糖質や脂質が増えている場合
- なんらかの理由で血液の成分(とくに赤血球)が変形して、うまく流れない場合
- 傷ついた血管の修復のため、血小板が集まって流れが停滞する場合
などです。
こうした状態を放置していると、動脈硬化の材料(脂質など)を増やしたり、血管をつまらせる原因ともなるので注意が必要です。
血液をサラサラにする食品
副作用の合る薬ではなく食品で血液をサラサラにしたいですが、食品にもいろいろなタイプがあります。
1. ナットウキナーゼ
納豆のネバネバの正体であるナットウキナーゼという酵素には、血栓そのものを溶かす効果があります。
2. クエン酸
お酢類や梅干しなどに多く含まれているクエン酸は、疲労回復に役立つことで知られていますが、血小板が必要以上に集まるのを防ぐ効用もあり、血栓の防止が期待されます。
飲みやすいもろみ酢などを利用するのもいいでしょう。
3. DHAとEPA
魚、とくに青魚(イワシ、サバ、サンマなど)に多く含まれているDHAやEPAが効果的です。
DHAには、血管の弾力性を高めたり、赤血球の柔軟性を向上させる効果があります。
EPAには血栓を出来にくくして、血流をよくする効果があります。
DHAやEPAはクロマグロやミナミマグロのトロにも多く含まれていますが、赤身にはあまり含まれていません。
4. ポリフェノール類
赤ワインやブドウ、緑茶、ココアなどにふくまれているポリフェノール類には、コレステロールの酸化を防ぐ働きがあります。
ただし、赤ワインの適量は1日グラス2杯程度までです。またブドウなどの果糖は取りすぎると血糖値の増加を招きます。
ポリフェノールの一種であるカロチノイドにも、強力な抗酸化作用があり、動脈硬化の予防に役立ちます。代表的なものに、ニンジンやブロッコリーに多いβカロテン、トマトに多いリコピンがあります。
また、タマネギに多くふくまれるケルセチンというポリフェノールは、脂質類の吸収をさまたげ、体外へ排出する働きがあります。
5. アルギン酸
アルギン酸は、コンブやワカメなどのぬめりの正体でもあるフコイダンに含まれる食物繊維です。コレステロールの吸収をさまたげ、体外へ排出する働きがあります。
6. ビタミンEとC
抗酸化作用が強く、動脈硬化の予防に必要とされるのは、ビタミンEとCです。
ビタミンEは単独では無く、Cと一緒にとると効果的です。
ビタミンEはカボチャ、アスパラガス、シュンギク、ニラ、サケ、サバ、ナッツ類、キウイフルーツなどに多く含まれています。
ビタミンCはイチゴ、レモン、オレンジ、キウイフルーツなどの果物類のほか、サツマイモ、ピーマン、コマツナなどにも多く含まれています。
まとめに 適度な運動が大切
血液をサラサラにする食品は、魚をのぞくと動物性脂肪が多い食品はほとんどありません。
肉類などは重要なタンパク源ですが、食べすぎないこと、毎日続けて食べないことなどを心がけましょう。
反対に、血液をサラサラにする食品にもいろいろなものがあるので、ひとつに限定せず、多くの種類をバランスよくとることが大切です。
適度の運動をとり入れる
運動は、肥満解消のほか、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの改善にも役立ちます。
ただし、すでに動脈硬化がある程度進んでいる場合には、いきなり運動を始めると心臓や血管に急激な負担がかかり、危険なこともあります。
階段を上っただけで息がきれるといった人は、まず病院で検査を受け、医師の指導を受けるようにしてください。
予防のための運動には、軽めの有酸素運動が適しています。自分の体力や症状などに合わせて、散歩、ウォーキング、アクアサイズ(水中運動)などから始めましょう。