
知っておこう漬物の種類
みなさんは漬物がお好きですか。漬物を普段食べていますか。
日本だけでなく、韓国のキムチや、ドイツのザワークラフトも漬物です。
漬物とは「お新香」とも呼ばれ、さまざまな食材を塩や出汁、酢、ぬか、麹などと共につけて、乳酸菌や麹菌などにより発酵させたものです。
食物繊維やビタミンなども豊富に含まれる健康に良い食材です。
オイルサーディンや日本の「ふなずし」なども漬物と言われることがあります。
漬物の種類にはいろいろとありますが、これらの違いは何なのか?
またどのようにとればよいのか調べてみましょう。
まず少し漬物の歴史を
漬物はその歴史と共にいろんな種類が出来てきていますので、少し漬物の歴史についてご紹介したいと思います。
漬物のルーツは明らかになっておりません。ただ3000年~4000年も昔、まだ野菜もない頃、芹やワラビなどの山菜を海水で漬けたのが、始まりだといわれています。
ただ中国から渡ってきたのはまず間違いないと思われます。
中国の『周礼』という古い書籍に紀元前何世紀かに漬物らしきものが
あったと記されており、漬物は三千年の歴史があるようです。
日本でも神話時代から米、酒、漬物があったようです。
日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東征の折、漬物が献上された伝説が今も、
残っています。
最初はウリや青菜などの塩漬けから始まり、その後、奈良時代に入ると大陸の文化が伝来、酒や味噌などの調味料が醸造されるようになり、漬け物も多様化していきます。
中世に入ると、漬け物はいっそうの発展を遂げ、室町時代には「香の物」という言葉が使われるようになります。そして江戸時代には糠漬けも登場。「香の物屋」といわれる漬け物屋も誕生し、漬け物はいよいよ庶民の間に広まっていきます。
単純な塩漬けから始まり、ぬか漬けや酒などで漬けるように発展してきたようですね。
漬物は発酵食品
冷蔵庫がなく生野菜の保存が難しかった昔、生野菜を発酵させて
保存するのが漬物です。
製法が単純なものから複雑なものへ発展していますので、漬物の種類もそうなっています。
漬物の種類は漬け汁の種類と野菜の種類からなります
漬け汁で分けると
・ぬか漬け:ぬか床に漬けます。一般的な漬物です。
・塩漬け:白菜などを塩に漬けます。梅干しなど。
・粕漬け:酒粕に漬けます。わさび漬けなど。
・酢漬け:お酢に漬けます。ラッキョウなど。
・麹漬け:麹に漬けます。べったら漬けなど。
・味噌漬け:味噌に着けます。ごぼうの味噌漬けなど。
・辛子漬け:辛子に漬けます。からしレンコンなど。
・醤油漬け:醤油に漬けます。福神漬けなど。
となります。
野菜の種類で言うと大根、白菜が代表的です。
キュウリ、ナス、すぐき、野沢菜、かぶなども
人気ですね。
漬物は生食が命
漬物は生で取れるので、ビタミン類が熱で壊されてしまう事がありません。
さらに、ビタミンを発酵菌などにより、栄養価を高めているのが特徴です。
また、カルシウムやカリウム、鉄分なども豊富に含みミネラルの補給にも適しています。
漬物は種類や漬け方も豊富にあり、含まれている栄養も変わってきます。
漬け方で栄養価が違う
発酵漬物にはタンパク質や脂質の分解、高コレステロール、高血圧の予防、整腸作用などに効果があると言われています。
発酵漬物の種類はぬか漬けだけではなく、べったら漬けやたくあん、奈良漬けなどがあります。漬物は漬けかたによって栄養価が違います。
代表的なものを紹介しましょう。
【ぬか漬け】
単に塩だけで漬けたものより、手間はかかりますが、ぬか漬けのぬかには乳酸菌や酵母菌がたくさん含まれています。
また、ぬかには乳酸菌や酵母菌のエサになる食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富にあり、これらが発酵して美味しくて栄養のあるぬか漬けができ上がります。
【べったら漬け】
大根の皮を厚めに剥き、下漬けで塩押しした大根を、砂糖(または水飴)、米、米麹で本漬けしたものです。。
味わいを楽しむもので、漬け込んで10日から15日で食用になるが、風味が変わるのも早く、貯蔵性はありません。
【たくあん】
大根を日干し、米ぬかと塩を加えて漬けて水分を減らす事によって大根本来の味が濃縮され、塩味が加わり、米糠の中に存在する麹がデンプンを分解して生ずる糖分によって甘味が増すとともに、徐々に黄褐色へ染まっていきますが、近年では着色料によるものとなっています。
【奈良漬】
白うり、胡瓜、西瓜、生姜などの野菜を塩漬けにし、何度も新しい酒粕(さけかす)に漬け替えながらできた漬物である。
酒粕の風味が特徴です。